昔から目をつけていた製品で、いろいろ調べて見ると、なかなか魅力的な製品でした。
Cohesityの種類
Cohesityの導入を検討する場合には、以下の2種類があるそうです。
物理版と仮想版
はじめにCohesityの提供形態は複数あり、ざっくりと以下のようになっています。 下図の通り「物理版」と「仮想版」がありますのでそれぞれご説明します。

■物理アプライアンス版
C4000シリーズ、C6000シリーズ、CX8000シリーズがこれに該当します。さらにHPEやCiscoといったOEM版も存在します。 以前はHDDとFlash(SSD)のハイブリッドモデルのみの提供でしたが、最近になってオールフラッシュモデルも追加されました。
なお、物理アプライアンス版は複数ノードをクラスタリングさせて利用します。 クラスタ構成に必要なノード数は最低3台です。 (ノード数の上限はありません。)
■仮想アプライアンス版
仮想版としては「Virtual Edition」と「Cloud Edition」があります。
「Virtual Edition」はCohesityを仮想マシンとして動かします。
ただしあくまで仮想マシンですから、データセンターで大量のデータを捌くというよりもリモートオフィス・ブランチオフィス(ROBO)といったEdgeコンピューティングに向いています。データセンターに物理版のCohesityを置いておいて、ROBOでCohesity仮想アプライアンスが吸い上げたデータをレプリケーションするようなイメージです。
「Cloud Edition」はパブリッククラウドにCohesityを置いて、物理版CohesityあるいはVirtual Editionからレプリケーションさせるようなユースケースが考えられます。
C4000シリーズ
C4000シリーズを例に仕様を見てみると、 C4000シリーズは2Uのシャーシに最大4ノードを搭載した”2U4ノード”型のモデルのようだ。おそらくはSuperMicro社製か、Dellサーバ製などOEM製品と思われます。 下図の通り前面にHDDが格納され、背面には最大4台のノードと2つの電源・ファンが格納されています。
ノード前面
ノード背面
背面から見て右下のノードはNode A、右上はNode B、左下はNode C、左上は Node Dと呼ばれます。
さらにノード単体を詳しく見てみましょう。

1ノードにつき1つのSSDが搭載されています。またポートは購入時に10GbE(RJ45またはSFP+)または25GbEから選択できます。
ライセンス
Cohesityには必須のライセンスとオプションのライセンスがあり、必須ライセンスであるDataPlatformに加え、必要に応じてオプションライセンスを選択していくようだ。
■必須ライセンス: DataPlatform
DataPlatformは実効容量(※)1TB単位でのサブスクリプションライセンスです。DataPlatformライセンスのみ購入した場合、Cohesityを主にファイルサーバー(NAS)として利用することができます。 DataPlatformには「Base」と「Standard」といったエディションがありますが、基本的には Standard を選択します。Standardであれば、データ削減(重複排除・圧縮)やQuotaなどの機能を利用できるためです。
(※) 実効容量は物理容量に対し、Erasure Cording (EC) 2:1 で計算します。
■オプションライセンス: DataProtect
Cohesityをバックアップサーバーとして利用したい場合にはDataProtectライセンスが必要です。こちらは重複排除後のデータ1TB単位でのサブスクリプションライセンスです。 他社バックアップソフトウェアには保護対象のマシン台数やアプリケーション等に応じて細かくライセンスを買い揃えなければいけないものがありますが、Cohesityでは単純に容量のみで必要なライセンスが決まります。 マシン台数など計算する必要のないシンプルなライセンス体系になっています。 保護対象のシステム構成が変わっても柔軟に対応できそうですね。
■オプションライセンス: Helios
CohesityをSaaS経由で統合的に管理・操作したい場合や、Cohesity上でアプリケーションを動作させるような場合にはHeliosを導入する必要があります。(Heliosについてはまた改めてご紹介する予定です。) Heliosには「Standard」と「Premium」の2種類があります。「Standard」はCohesityを購入すると無償で提供されます。 レポートのカスタマイズなどを行いたい場合に「Premium」の購入が必要になります。
■オプションライセンス: クラウド連携
Cohesityはクラウド連携の機能を提供しています。利用したい機能に応じて以下のオプションライセンスを選択します。こちらもサブスクリプションです。
・CloudArchive: クラウドへのアーカイブ機能 (データ1TB単位)
・CloudArchive Direct: クラウドへのアーカイブ機能 (ローカルへのデータ保存なし)(データ1TB単位)
・CloudTier: クラウドへの階層化機能 (データ1TB単位)
・CloudSpin: オンプレミスの仮想マシンをクラウドへ変換・送信する機能 (仮想マシン25VM単位)
このCloudTierは、例えば、awsのS3へHSMを構成したいなどのニーズに答えるもので、案外、ハイブリッドクラウドの現実的な選択肢となりそうです。