Dell Technologies World2019でVxRailの新機能として発表のあった
「VxRail ACE(Analytical Consulting Engine)」です!
ACEについて、初めて聞いたという方たくさんいると思いますが、簡単に説明すると、クラウドベースで提供されるVxRailの分析プラットフォームのことです。VxRailの稼働状況を機械学習で分析し、リソース消費の予測や、何か問題が生じた際のアシスト等のサービスを提供してくれます!
現在Early Accessということで、近い未来に正式リリースになる予定です。
その為、日本語の情報がまだまだ少ない様です・・・
そこで、今回のブログでは、ACEについてわかりやすくまとめているDell EMCのsenior principalのSteve Hegarty氏の 記事を日本語要約でご紹介したいと思います!
ACEの使用条件
- VxRail v4.5.218以降
- ESRSを使用 ※No ESRS = No ACE (for example: Dark/Secure Sites)
ACEとは?
VxRail ACEは、VxRail HCIシステムソフトウェアに追加された最新ツールで、データ収集および分析プラットフォームです。 VxRailクラスターからデータを流動的に収集し、お客様の意思決定の手助けをします。
ACEを使用するにあたり、お客様側でハードウェアやソフトウェア、サービス等について、追加で作業をする必要はありません。ACEのクラウドポータルにアクセスし、Dell EMC サポートサイトのアカウント情報でログインするだけで使用できます。
ACEは、VxRailシステム全体のステータスを一つの画面で表示します。お客様はシステム全体の健全性や容量を確認するために、vCenter ServerやVxRail Managerに個別にアクセスする必要はありません。
ACEは、どのように動いているのか?
ACEはVxRailクラスタ上のDynamic Data Collectorを使用します。 Dynamic Data Collectorはお客様のESRS接続を使用し、 Dell EMCのサポートクラウドへ定期的に情報を送ります。そしてDellEMCサポートクラウドの安全なデータレイクプラットフォーム(PCF上)で処理および分析を行います。
お客様は、ACEのクラウドポータルから、ACEを利用できます。
またアカウントSEや他の方も、Dell EMC サポートサイトのアカウント情報を追加するだけで利用できます。
上の図はVxRail ACEのクラウドポータルで利用できるグローバルマップビューの例です。VxRailシステムの全体的なヘルスステータスを表示しています。
ACEのクラウドポータルをサポートするクラウドモデルは、リアルタイムでの機能強化が可能であり、VxRailソフトウェアのリリースとは非同期処理となります。
スマートイベントや機械学習はどのように機能するのか?
ACEによって、分析および実行されるすべてのイベントは、iDRACやvCenter、ESXiの使用状況、そしてVxRail自体に基づいています。関連した閾値で新しいアラートを作成するには、例えばvCenterのように、ソースを定義する必要があります。Early Access段階では、ACEはユーザーが修正タスクを実行することを許可していませんが(上の図を参照)、既知の問題に対するKBアドバイザリを提供します。
ACEの機械学習機能は、イベント/アラートが発生・再発したときのパターンに基づいて、お客様の運用プロファイルを日々学習していきます。 すべてのイベントとそれに関連する重要度は、VxRailヘルススコアの一部として、予測されます。そしてシステムへの影響度に基づいて問題を提示、一覧で表示します。ストレージの使用状況と容量の傾向分析も表示され、お客様に過去、現在、そして将来のストレージ容量の詳細情報を提供します。

ACEは、月末処理などのシステムパフォーマンスの異常も探知し、パフォーマンスの急上昇などが予想されることも日々学習します。そしてパターンを標準化し、それらのイベントの特定のアラートを減らします。
CloudIQ、vROpsやその他のツールについては?
ACEがフォーカスしているのは、VxRail HCIスタック全体です。 ACEは、スマートイベントやログに関して、独自のロードマップを持ち、プロアクティブなヘルスチェック、自己修復、アップグレードで改善していきます。
Dell EMC CloudIQ、VMware vROpsなどの他の製品との統合も計画されています。お客様は、他のツールにインポートするためにご自分のACE情報(.csv、.xls形式)を必要に応じて手動でエクスポートできます。また、VxRail ACEは、お客様が現在導入されている既存の管理および監視システムに代わるものではありません。
ACEはESRS接続を必要としますが、ACEはリアルタイムのESRSのアップデートとは関係なく動作します。 ACEは、VxRailテレメトリ設定で定義されている頻度に基づいてアップデートを送信するため、リアルタイムイベントよりも遅れます。
ACEはVVD、VCF、PCFなどのVxRailソリューションもカバーするのか?
VxRail ACEは、VxRail上で何が実行されているかに関係なく、すべてのVxRailシステムで使用できます。しかし、 ACEがフォーカスしているのはVxRail HCIスタックのみであり、それらのソリューションと統合されていません。 vRealizeをスタックに統合するには、vRealize Operations Manager(vROps)を検討する必要があります。