データセンターのトレンド:ラックの高密度化と停止時間の増加

データセンターでは、ラックの高密度化が進んでいますが、既存のリソースを拡張して、配電や冷却の方法を全面的に変更するほどではありません。一方でUptime Instituteの最近の調査によると、データセンターの停止はより頻繁に発生して問題視されていますが、その原因のほとんどが電力問題であることがわかっています。 この2つの傾向を詳しく見てみましょう。
 

ラックの高密度化 

7月に発表された第10回Uptime Institute Global Survey of IT and Data Center Managersによると、平均的なサーバーラックの密度は、2011年の2.4kW/ラック、2017年の5.6kW/ラックから、2020年には8.4kW/ラックと、過去9年間で約4倍に増加しています。  

2020年の調査回答者425社のうち、16%が過去1年間でラックの電力密度が急速に増加したと答え、53%が徐々に増加していると答えました。残りの27%は電力密度は横ばいで、4%は縮小していると答えました。

ラックあたりの電力密度はデータセンターの設計、キャパシティプランニングや冷却、電源供給に重要な指標ですが、計算負荷の高いワークロード、人工知能、IoT、拡張現実や仮想現実の需要増により、増加傾向にあると同団体は述べています。

ほとんどの調査回答者は、最高密度のラックが10〜19kWの範囲にあると答えていますが、これはデータセンターに大規模な技術的変更を必要とするほどの高さではないとこの報告書は述べています。全体では、回答した多くの企業(正確には46%の回答者)がラック密度を5~9kWの範囲としており、25%が1~4kWの範囲でした。残りの13%は10〜19kW、16%は20kW以上のラック密度でした。高密度の回答者では、約7%が20〜29kW、約5%が30〜39kW、約5%が40kW以上でした。

20kW以上の高密度ラックは増加傾向にありますが、従来業界が予測していたほどの増加率ではありません。Uptime Instituteによると、このような高密度で計算能力を多く駆使したワークロードの多くは、ハイパースケーラーのルラウドプロバイダーが提供するサービスとして組織に使われています。  

データセンター停止の増加 

Uptime Instituteによると、データセンターの停止は一般的に現象になり、その影響も大きくなっています。過去3年間で、データセンター事業者の78%がIT停止に見舞われたと回答しており、2018年2019年の調査結果の約50%から大幅に増加しています。

2020年の調査では、回答者の20%が過去3年間に重度または深刻な障害を報告しており、これは会社の財政および風評被害を引き起こすレベルだったと述べています。  

また、別の24%が重大な停止を経験しています。これは期間も短く財政上の影響は比較的小さかったものの、企業の評判やコンプライアンスに何らかの影響を与えるようなサービス停止と定義されています。残りの57%は、影響がほぼない、または無視できる程度の停止でした。  

ダウンタイムのコストは、過去1年間で増加しています。2020年には、100万ドル以上の損害を与えた停止が16%で、2019年の10%から増加しました。さらに、10万ドルから100万ドルの損害をもたらした停電は40%で、2019年の28%から増加したとのことです。  

停止は防止可能です  

ほとんどのデータセンター事業者(調査対象の75%)は、ダウンタイムは予防可能だったと考えており、その割合は2019年の60%から増加しています。停止の原因のトップ4は、オンサイトの電力問題(37%)、ソフトウェアまたはITシステムのエラー(22%)、ネットワークの問題(17%)、冷却の問題(13%)となっています。  

Uptime Instituteのレポートは、「管理、プロセス、トレーニングへの投資が増えれば、停止頻度はほぼ確実に大幅に低下するだろう」と述べています。  

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