HashiCorpが今日、NASDAQ市場へ株式公開。時価総額は約1兆3000億円に

TerraformやVagrantなどのソフトウェアで知られるHashiCorpは今日、米NASDAQ市場へ株式公開を果たしました。公開価格は1株80ドルで、同社の時価総額は120億ドル(1ドル110円換算で1兆3200億円)となります。figNASDAQのオープニングベルセレモニーを行う(写真中央左から)共同創業者のミッチェル・ハシモト氏、CEOのデイブ・マクジャネット氏、共同創業者のアーモン・ダドガー氏(画像はNASDAQのライブストリームから)

HashiCorpは仮想環境をプログラミングするツール「Vagrant」が人気を博したことで、ソフトウェア開発にフルタイムで専念するためにミッチェル・ハシモト氏がアーモン・ダドガー氏と共同で2012年に立ち上げた会社です。

参考:HashiCorp創業者、ミッチェル・ハシモト氏に聞く(前編)~HashiCorpを設立した経緯、エンタープライズ市場へフォーカスする理由とは?

創業時から2016年までハシモト氏がCEOを務めましたが、2016年に会社の成長を加速するために、豊富なビジネス経験を持つ人材としてVMware、Hortonworksなどでの経験を持つデイブ・マクジャネット氏がCEOに就任しました。

参考:HashiCorpの成功は、コミュニティのおかげでエンタープライズ市場へ浸透できているからだ。HashiCorp CEOデイブ・マクジャネット氏インタビュー

そうしたなかで今年8月、共同創業者のミッチェル・ハシモト氏は経営から離れてフルタイムの開発者に戻ると宣言したことも話題となりました。

参考:HashiCorpのミッチェル・ハシモト氏がCTOを退任、今後はフルタイムの開発者として貢献していくと発表

同社のソフトウェアはオープンソースとして公開されており、特にTerraformはさまざまなITインフラをコードで定義できるInfrastructure as Codeを実現するソフトウェアとして、ITエンジニアのあいだで高い人気を得ています。

一方、ここ数年はよりエンタープライズ市場向けの製品開発とマーケティングへの姿勢を鮮明にしており、現在ではゼロトラストセキュリティの実現など、エンタープライズ向けのセキュリティ製品群とソリューションの提供を積極的に行っているところです。

今回の株式公開は同社をより大きな成長へと向かわせる推進力になることでしょう。