VMwareは、仮想化ハイパーバイザーであるvShpereの最新版となる「VMware vSphere 7 Update 3」を発表しました。
vSphere 7は仮想化ハイパーバイザにKubernetesを統合しているのが最大の特徴です。vSphere 7にはストレージ仮想化のvSANも統合されており、今回のvSphere 7 Update 3では、vSANも同時にvSAN 7 Update 3となっています。
Kubernetesから仮想GPUやvSANの活用を拡大、NVMe/TCP対応など
vSphere 7 Update 3の主な新機能は、Kubernetes APIから仮想化GPU付き仮想マシンのプロビジョニングが可能になったこと、KubernetesがvSANのトポロジーをサポートしたこと、NVMe over TCPをサポートしたことなどが挙げられます。
Kubernetes APIから仮想GPU付き仮想マシンのプロビジョニングが可能になることで、コンテナで構成されたGPUを活用するAIアプリケーションなどの開発が容易になります。
KubernetesがvSANのトポロジーを認識したことで、アベイラビリティゾーンを超えてKubernetesからデータをどこに配置するかといったことを管理できるようになりました。
vSANによって複数のサイトに置かれたストレージを仮想的に1つのストレージとして扱うことで、可用性とストレージ性能を拡張できるvSANストレッチ クラスタにもvSphere 7 Update 3のKubernetesが対応し、高可用性とサイト間でのロードバランスなどの機能が利用できるようになりました。
NVMe over TCP(以下NVMe/TCP)は、SSD用の高速なストレージインターフェイスとして開発されたNVMeでTCPプロトコルを扱う技術です。これにより、よく知られているTCPプロトコルをストレージで用いつつも、高速かつスケーラブルで大規模、長距離のストレージ展開が容易になると説明されています。
VMwareはDellと提携し、DellがリリースするNVMe/TCP対応のストレージとの組み合わせで、vSphere 7 Update 3によるNVMe/TCPの機能を利用できるようにすることも明らかにしました。