VMwareが「vSphere+」を発表。サブスクリプション制、アドオンサービスによる機能追加など

VMwareは、仮想化基盤であるvSphereを強化した「vSphere+」を発表しました。

vSphere+は従来のvSphereを基盤に、同社のKubernetesディストリビューションであるTanzuの一部機能を統合してKubernetes環境を強化。サブスクリプション制の採用やアドオンサービスによって後から機能を拡張を可能にするなど、サービスとしてのvSphereという新しい方向性へ舵を切る新製品となります。

vSphere+は下記の図が示すように、基本的には最新のvSphereにTanzuの機能の一部を統合することでKubernetes関連の機能を強化したものと言えます。

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これによりvSphere+では仮想マシン、コンテナ、Kubernetes対応アプリケーションのいずれもサポートされるようになり、仮想ネットワークやストレージなども利用可能になります。

また、Tanzu Mission Control Essentialsを用いることでKubernetesのオブザーバビリティも実現し、運用管理も可能になります。

管理はマルチクラウドの管理が容易なCloud Consoleに対応。このCloud Consoleを通じてVMwareが追加機能をサービスとして提供していきます。

例えば「vCenter lifecycle management service」は、オンプレミスのvCenterのアップデートを簡単に行う機能。「Provision VM service」は、vCenterを経由せずCloud Consoleから簡単に仮想マシンをプロビジョニングする機能。「Event view service」は、vSphere+全体を通じてイベントを統合的に参照する機能など。

VMwareは今後、このvSphere+の追加機能としてディザスタリカバリ、ランサムウェア対策、クラウド バースト キャパシティ、キャパシティ プランニングなどを提供予定で、これらはSaaSとして提供される予定です。まずはディザスタリカバリが最初のサービスになる予定。

またvSphere+の利用料金もサブスクリプション制になることが発表されています。

vSphere+は2022年7月29日までに提供される予定です。